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ぶらり美術館巡り〜話題の『木梨憲武展』に行ってきました!ノリさんの新たな一面を発見![奥田元宋・小由女美術館]

三次市にある奥田元宋・小由女美術館で開催されていた『木梨憲武展』に行ってきたので紹介します。広島会場となる奥田元宋・小由女美術館での開催は10月20日〜12月9日まで。僕が鑑賞したのは最終日の12月9日ですが、じつは11月中旬の日曜日の午後に美術館に行ったんです。ただ、三次の美術館では見たことのない大行列が出きていたため、鑑賞を断念。以降、三次に行ける時間がなかったのですが、ようやく最終日に時間をつくることができ行ってきました。

木梨憲武展「Timing ー瞬間の光りー 」

奥田元宋・小由女美術館の開館は9時半。開館過ぎに入ったので行列はできておらず、お客さんもそこまで多くない感じでした。
チケットを購入し、最初の第1展示室に向かう途中に、作品をモチーフにした撮影スポットが。空いている窓から顔を出して写真を撮ることができます。朝早く行ったので撮影のために並んでいるお客さんはおらず、何枚もパシャパシャと撮ることができました。11月に行ったときは、この撮影の順番待ちだけでもすごい人でしたから。ちなみに、ここは入場券がなくても撮影することができます。
「3116」という窓シリーズの作品をモチーフにしたオブジェ。ノリさんの両サイドから顔を出して撮影できます。
間近で見るとめちゃくちゃリアルです。
「3116」のもとになったのは麻布のマンションなのでしょうか。
今回の個展のタイトルは「Timing ー瞬間の光りー 」。音声ガイドでは、タイトルに宿された意味をノリさん自身が解説されています。いや〜ほんと終わるまでに来ることができてよかった。
「とりのうた」シリーズの一枚がメインビジュアルになっています。
人生において「タイミング」はとても大切。奇跡の一瞬を逃さずとらえることができるのは、下ばかりではなく、しっかりと前を向いて生きている証拠。
今回の個展、東京オリンピックが開催される2020年まで、じっくりと時間をかけて全国を回るそうです。広島はまだまだ序盤戦。最終地点は東京の上野の森美術館です。
ノリさんのサインを見つけました!

手を伸ばせば届きそうな感覚。憧れでしかなかった芸術の世界をグッと目の前に引き寄せてくれた

作品の数はどれくらいあるでしょう。詳しくは覚えていませんが、最低でも1時間は、美術館で過ごしてしまうくらいたくさんの作品があります。ちなみに奥田元宋・小由女美術館では、会場が3つに分かれていました。

最初の第1会場からノリさんワールド全開。というのもトップバッターにメインビジュアルの作品を持ってこられているんです。メインが一番最初に展示されている個展は初めてかもしれません(まだまだ見た数は少ないですが)。そしてこの第1会場に「感謝」という作品があるのですが、これは展示されるたびにノリさんが少しずつ色を加えておられる、今もなお進化を続けているアート。これがまたすんごくて、ついつい見とれてしまいました。体の底からエネルギーが湧き上がり、悩んでいたこともどっかにいっちゃいましたね。ちなみに・・「感謝」の絵を見ている間、頭の中では、SMAPの「世界に一つだけの花」が脳内再生されていました(笑)。

僕は美術館に行くと、必ず音声ガイドを利用します。作品が描かれた背景を聴きながら鑑賞することで、壮大な映画を見ているような錯覚に陥りますし、聴いて見るのと聴かないで見るのとでは、充実感がぜんぜん違います。

今回の案内役は、ノリさんとLiLiCoさん。2人が作品について話しているのを聴きながら展示場を回りました。“なるほど~そういう意味があるのね”とうなずきながら、そして時には軽快なトークに思わずクスクスしちゃいながら、今まで知らなかったノリさんワールドを堪能。音声ガイドは550円。40分近くあるのでオススメです。

第2会場には、余ったダンボールやお菓子などの包装紙を使って作った妖精達がたっくさんいるんですが、これすごいですよ。よくここまで作れるなと思いますし、身近なものを利用する発想もさすが。千手観音には思わず手を合わせそうになっちゃいました。色使いも独特なんです。解説がなくても見た瞬間、元気をもらえる。そんな絵が数多くありました。

昔々の偉大な作家達が描いた絵画展にもよく行きますが、今回のノリさんの個展はなんだか身近で親しみやすい感じがしました。決して難しくなく、スッと頭と心に入ってくる。こんな心地よい感覚、久しぶりでした。5万人を突破したのもうなずけますね。認知度は高いけど内容が薄い個展だとここまで数字は伸びませんから。

続けてこられたからこそ「今」がある

ノリさんが初めて個展を開かれたのは1994年。たぶんそれよりもずっと前から描き続けてこられたんだろうと思います。TVで有名な人だからではなく、続けてこられたからこそ「今」があるのかなと。だからこそ続けることはやはり大切ですね。
いいタイミングで、ことが起こっても表現しなければそれまで。そこで表現し、それを続けていくことが大事なんですよね、きっと。
まだまだ始まったばかりの『木梨憲武展「Timing ー瞬間の光りー 」』。2020年までに、ノリさんの作品と出会ったたくさんの人が元気や勇気をもらうんだろうなぁ〜。自分が作ったものが人の人生に影響を与える。素敵なことですね。また広島のどこかで出会えるのを楽しみにしています。